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生命医学研究所は旧肝臓研究所が改組されて、平成18年からスタートしました。分子遺伝学部門は旧肝臓研究所からの専任部門であり、これまで生命医学分野の重要な問題について分子生物学的手法などを用いて先端的研究を展開してきた部門です。

前任の黒崎知博教授はリンパ球増殖、分化についてのシグナル伝達機構の分野で世界をリードし、優れた研究成果を上げました。黒崎教授の転任後、平成17年4月から木梨達雄が着任し、免疫細胞の接着や移動を研究する「免疫動態学」を軸に研究を展開しています。これは生きたからだのなかでおこる免疫現象を実際に見る技術を開発しながら、その調節や免疫疾患の研究を行うものです。その成果を医療へ応用することを目指しています。

教育面では第2学年で分子生物学、基礎免疫学の分野を担当しています。現代免疫学は遺伝学、分子生物学、細胞生物学を土台にして発展してきました。今後の医学・医療の発展を考えると研究者だけではなく、臨床医にもゲノムや分子に基づく免疫の仕組みや疾患の理解と治療への応用が益々重要になってきます。このような医学の将来像を見据えて医学研究者の養成に取り組み、学生諸君には生命現象について柔軟な知識ネットワークが形成されるように講義していきたいと考えています。